MusicBeeへの移行と設定

時勢に乗り音楽ストリーミングサービスを使っていたが、各種プレイヤーのモバイルファーストを超えたモバイルオンリー仕様に蓄積したストレスが爆発し、ローカルの音楽ライブラリに戻る事にした。

10年以上使っていたWinampの再始動も来なそうなので、MusicBeeにライブラリを移行。快適にすべく設定を隅から隅まで弄っていると便利な機能がもりだくさんで楽しくなったので書いておく。

消えないプレイリストは人権

ストリーミングプレイヤーは往々にしてモバイル仕様だ。再生中にうっかり他の曲をクリックしようものならたちまち曲はブツ切れ、再生中のリスト(キュー)も消え去り大量の曲で上書きされる。アルバムやプレイリストの中から1曲だけ聴くには、画面端の「…」を慎重にクリックしてキューに追加しなければならない。(AmazonMusicアプリで「…」をタップし損ねた事のないユーザがいるだろうか)

そして曲は再生後キューから消えてゆく。また聴きたいなら名前を付けたプレイリストに保存しなくてはならない。そのプレイリストも「今聴きたい1曲だけ聴く」という事が出来ない。やはり一時的なキューに入れなければならない。そしてキューは消える。

あくまで「音楽の間借り」である事を知らしめるかのごとき仕様。これが一番のストレスだった。

もちろん令和最新音楽プレイヤーMusicBeeなら上の通り「消えない再生中リストの最後に静かに追加する」事が出来る。というかPC用ソフトなら20年以上前から当然そんな事は出来る。

ライブラリ移行

Winampのライブラリ(曲の再生回数、最終再生日、評価)をMusicBeeに移行する。それらの情報によって聴く曲を選ぶので欠かせない。

Winampでエクスポート

  • 左下ライブラリ > メディアデータベースのエクスポート*からXML形式でエクスポート

Winamp v5.666の場合。v5.8はml_impex.dllが無いのでML Import-Exportを入れる

音楽フォルダを移動する場合(今回は旧PCからライブラリを移行する)、XML内のファイルパスをエディタで一括置換。

MusicBeeでインポート

  1. ファイル > ライブラリ > インポート > iTunesからインポート > iTunesを検索
  2. ファイル形式をXML filesに変更、インポートするXMLを選択

結果、一部評価とカバー画像が欠けているがおおむね満足のゆく結果に。
再生回数リストが標準で無かったので[新規自動プレイリスト]で条件を設定して作成。再生履歴と最近の追加もWinamp風に作成。Skinは「Gray(slim)」。

機能

現在のトラック再生後に停止

最も嬉しい基本機能。今の曲で再生を止めたい時や1曲だけ聴きたい時、プレイリスト最下部まで曲をドラッグする必要がない。
再生中に限らず、任意の曲を右クリックしてトラック終了後に停止も可能。これはWinampや他のソフトにもなかなか無い。

元に戻す

音楽プレイヤーなのに操作を取り消す概念がある。誤って再生中リストに大量の曲を追加した時・削除した時に戻せる。レーティングやタグ編集も取消可能。

Last.fm標準対応

Winamp等では要プラグインのScrobbleが標準機能。
モダンskinや日本語UIも標準搭載。本体アップデート時にプラグイン類の更新を待つ必要がない。

曲ごとのスキップ時間設定

いい曲だけど冒頭に冗長なイントロや語りがある、最後に謎の空白時間があって何となく再生から遠ざかる…そんな曲を救える機能。アーティストの自己満足ゾーンは飛ばそう。

設定

コマンドボタン作り放題

最も感動したカスタマイズ機能。好きな機能のボタンを好きな名前で追加出来る。テキストではなくアイコンも可。
プラグインの機能も追加出来るので可能性は無限。

トラック情報から検索

ライブラリから抽出
右クリックメニュー

トラック情報パネルのアーティスト名やアルバム名をクリックしてライブラリ抽出。他の曲を探したり、アルバムのタグを編集したい時に。
表示内容は「再生中」と「選択」のトラック情報を選べる。「選択」が便利。

トラック情報パネル右クリックメニューから、任意のサイトでアーティスト名検索。
メニューはカスタマイズ可能で、「アルバム名+アーティスト名でGoogle画像検索」等を追加出来る。右クリックが面倒な場合はリンクボタンも設置可能。

聴いている曲をツイート(プラグイン)

Social Networks Status
シンプルに再生情報を投稿する。リンクや画像は付かない。
ツールボタンに追加しておいて何となく好きな時に押す。

運用

ライブラリをジャンルで探す

以前はa-z順のアーティスト一覧をスクロールして曲を物色し、ジャンル混合の再生リストを後から整理していた。

好きな形式のタブを追加出来るので、ジャンル一覧のタブを作成。シンフォブラが聴きたい…そんな時はゾロゾロとシンフォブラだけが選べる。
最初のタグ編集が大変だが、この環境が出来るとアーティスト一覧はほとんど使わなくなった。元々a-z順は日本語向きではない。ソートが無意味という点でも、キーで頭文字を呼び出しにくい点でも。

MP3タグ編集時、定義済のジャンル名候補を出してくれるので統一しやすい。ジャンルに迷ったらトラック情報を右クリックでLast.fmに飛んでアーティストのタグを参考にする。
ローカルでのカテゴライズなので厳密さよりも自分の使いやすさを重視する。ストリーミングサービスではあくまで音楽は借り物なので、自由なカテゴライズは許されない。