アバンタイトルで展開の予想がつく子供向け作品が観られない性質だが、脚本のテンポの良さで初めて完走出来た戦隊物。ほぼカブトボーグと同感覚だった。
良かった所
- 予測する暇が無い程スピード感ある脚本
- 主人公の実力に基づく自信に満ちた性格
- 人間性の問題の解決や改心を重視しない
- 傍若無人な桃井、中卒ニートの猿原、何度も怪人(ヒトツ鬼)化する雉野
- 盗作問題未解決のままいつの間にか学友と和解し、明るく「盗作」と呼ばれる鬼頭
- 主人公以上に壮絶な境遇だが「自分自身で」解決する桃谷
- ヒトツ鬼は戦闘中に説教→改心→いい話ではなく、倒せば戻る
- 必要無いものはそもそも問題視しない
- 高校生の鬼頭は親戚と2人暮らしで、「実の親は?」という回もなく当然の様にそうである
- ピンクが男である事にエピソード性が無い。「実は可愛いものが好きな男子」だとか

気になった所
- 後半のソノニ→翼だけはベタな展開が長々と続き、メタ目線でのツッコミもない
- 数話先まで展開がありありと分かり、見るのがストレス
- ソノイ、ソノザと違い盲目的な段階で話が終わっている。熱が冷めて次に行く所まで描いて欲しい
- 桃井のリセットが唐突で必然性が無い
- 誰も望んでおらず、憑依型ヒーローの別離のような必然性も無い。全員のポイントを使って戻せばいいのでは?
- 辻褄よりも盛り上がり優先の唐突な印象。心に傷が残るラスト自体は嫌いではないが必然性ありき
- 後半の敵や技の魅力の低さ
- ソノシの行動は現実の感染症対策を露悪的に表現しているが、感染症のない世界に「嫌なやつ」として出す偏り
- ソノイ達→ソノシ達→ソノナ達と年齢と厄介度が上がっていくのは老人の頑固さと若者の柔軟さを象徴しているが、ソノシを批判する若者という図は「若者のマスクを批判し出社を強いる中高年」という現実と合わない
- 後半の必殺技のケア表現が直接的すぎる
- ヒトツ鬼化のバーゲンセールとその対応で優しさは十分表現出来ているので、決め技はもう少し格好良さが欲しい
- 最終形態で腕2人の「前が見えない」問題
- 後述のラジオでも言われていた合体ロボ不要論に繋がる?
- ソノシの行動は現実の感染症対策を露悪的に表現しているが、感染症のない世界に「嫌なやつ」として出す偏り
ラジオの感想
アフター6ジャンクションのドンブラ特集。濃い考察がサクサク聴けて面白い。
※最終話ネタバレ前提
- リセット=認知症の描写に納得出来る。ヒーローの別れとは違い美化出来ないので「あれを踏まえてのハッピーED」とは受け取れない
- 「人間の最後には仕方ないもの」ではなく解決しなければならない
- ケーキは幸せの象徴ではあるが手の届かない理想というのも同意出来るが、あそこまで徹底して食わない、顔にぶつける、パフェもひっくり返すという扱いをこの時代にあえて何度もしており、もっと強く「具が混ざり合った綺麗な物」への反発を感じる
関連動画
回収していない謎について「ただの詐欺」など振り返っていて面白い。ジロウ役の心境の「あってはならない」とか。
タロウとソノイの決闘シーン挿入歌。クサメロ歌謡曲でいい。